エッセやミラバンのマニュアルミッションのギヤ比は全体的にかなりハイギヤードに設定されていて、しかも非常にワイドレシオです。
1速からレブリミットまで引っ張っていくと、大体3速に入った頃から加速が鈍ります。
5速に至ってはストリート走行ではまず使用しないくらいのハイギヤード設定です。(基本的に新規格のダイハツ軽自動車は3速〜5速は共通のレシオです)
したがいましてトップスピードが140km/hを超えるようなサーキットでもノーマルのミッションでは5速に入らないどころか4速もただ入れるだけになってしまいます。
ターボ車に比べてパワーもトルクも無いノーマルエンジンですとシフトアップして著しく回転がドロップしてしまうようなギヤ比ではサーキット走行でも街乗りでも楽しくないと思います。
そこで、3 , 4 , 5速のシンクロが同じサイズであることに着目し、ダイハツの他の車の純正のギヤを流用や一部加工を施すことによってリーズナブルにフルクロス化させることに成功致しました。
組込みには簡単なケース内部のリブの切削加工が必要ですが、それ以外は基本的にボルトオンです。
SETの内容としましては、インプット4速ギヤ(純正3速ギヤ加工品)と新規製作アウトプット5速ギヤとアルミスペーサー等です。
アルミスペーサーは5速アウトプットギヤの外径が大きくなり、鉄製のケースに干渉するのを防ぐ為に必要です。
他にダイハツ他車(ストーリアX4)の純正ギヤ(インプット3速と4速 , アウトプット3速)が別途必要ですが、2019年にインプット3速ギヤがメーカー生産廃止となりましたので、ご注意下さい。

1速 3,090 (49km/h)
2速 2.055 (74km/h)
3速 1.518 (100km/h)
4速 1.250 (121km/h)
5速 1.058 (143km/h)
ファイナル 4.933
タイヤ外径 540mm
( )内の速度は7,500rpm時の計算上の速度です。また上記の1 , 2速はストーリアX4のインプットシャフト及びアウトプット1 , 2速ギヤを組んだ場合のレシオです。
ノーマルの1 , 2速でも使用は可能です。
その場合、1速 3.416 (44km/h)　2速 1.947 (78km/h) となります。